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師走の室礼と京都の新年の準備

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そろそろ師走ですね。

1年の節目を迎えて、新年の準備をする季節。なぜ、師も走ると言われるほど忙しいのかというと、やはり、年神さんを迎えるための新年の準備が忙しいのですね。

茶道でも、12月特有の室礼や行事があります。

12月の茶道の愉しみ

11月は照葉(てりは)を楽しむ月です。

先日紹介した、炉開きの御祝いも月初めにありますね。

11月は炉開き、茶人の正月。お祝いの季節です。亥の子餅もいただこう!

12月は、ガラッと雰囲気が変わります。

1年のまとめをするような道具の取り合わせが多くなります。

12月は1年のまとめ:新年の道具を再度使います

茶道具

茶道では、12月に、その年の新年に使った道具をもう1回使うことがあります。

特に、干支の掛物を12月にもう1回掛けることが多いと思います。

同じ茶室で、新年のことを思い出して、様々なことを感じられる趣向になると思います。

あぁ、1年の初めはこんな気持ちだったんだな

と、1年で変化があったのか、なかったのか、などと、同じ茶室でお客さんと一緒に考えるのも素敵だと思います。

 

余談ですが、管理人は、新年に上賀茂神社で干支みくじを引くことにしています。

そのおみくじは、片手に乗るくらいの大きさの干支の容れ物に入っています。

そして、新年と12月に、玄関にその年の干支の容れ物を飾っています。

http://www.kamigamojinja.jp/index.html

茶道(仏教)なのに、クリスマス茶会?!

そして、12月初旬くらいが多いと思いますが「クリスマス茶会」がよく催されます。

茶道とキリスト教の関係はよく分かりませんが‥和菓子でクリスマスをお祝いします。

末富さんの「聖夜」というお菓子が有名だと思います。

末富聖夜

画像引用:末富 季節の主菓子 師走

緑に染めたきんとんでクリスマスツリーを作り、色とりどりのこなし製の玉でツリーのデコレーションを、最後に寒天の星をのせてみました。

引用:末富 季節の主菓子 師走

末富さんは、聖夜の他に、ジングルベルやキャロルといったお菓子も出しておられます。

12月の掛物

歳月不待人

12月の掛物としては、何と言っても、歳月不待人(さいげつひとをまたず)を見かけることが多いです。

時の流れは人を待ってはくれない。

陶淵明(とうえんめい)の句で、「盛年重ねて来たらず、一日再び晨なり難し。時に及んで当に勉励すべし、歳月人を待たず。」から。

引用:淡交社 禅語百科

無事

あとは、無事(ぶじ)

1年が無事に終わって良かった、という感じを受けます。

が、実は「無事」という言葉は禅語から来ています。

無事という禅語の解釈は様々であるそうなのですが、個人的に採用しているのは、臨済録の無事の意味です。

『臨済録』「示衆」の用例。そこでは、無造作、平常の意味で使われている。

(参考)「無事是貴人」:無事は禅のキーワードの1つであり、本来の自己に立ち還った安らかさを指す。禅でも茶道でも、何の計らいもなく自然法爾に徹する人を最高の人とする。

引用:淡交社 禅語百科

禅語の解釈を取ると、なにも12月に掛けることないじゃない、と思うかもしれませんが、現代日本語の意味も取っているのでしょうね。

禅語には、本来、決まった季節に使わないといけない、ということはないと思います。

掛けたい言葉を、自分が好きな時期に掛けたら良いと思います。

次の禅語も、本来は季節感はないと思うのですが、年末に掛かることが多い掛物です。

関 南北東西活路通

関 南北東西活路通(かん なんぼくとうざいかつろつうず)

「関」というのは、『碧巌録』の雲門文偃の関のことで、ぴしゃりと閉めてどこへも通さぬ、という語気。

それに対し、東西南北どこへでも立派な道がつづいている、というのびやかな境涯。

引用:淡交社 禅語百科

 

簡単に解釈すると、関所を通り過ぎたら、どこへでも行ける、という意味です。

禅ぽく解釈すると、最大の難関さえ通り過ぎたら自由自在になる、というThe 禅 というような掛物です。

やはり、年越しということを考えて掛けるのかな、と思います。

ピシャリと閉めて誰をも通さない、雲門の関を1年になぞらえて、

年を越えて行くと、どこへでも行ける、道が続いている、ということなのでしょうかね。

12月の行事やお仕事

12月13日はお事始め

舞妓

京都だけのニュースなのか、12月13日の夕方のニュースは、花街の「お事始め」のニュースが流れます。

芸妓さん、舞妓さん達がお師匠さんやお茶屋さんへ、「おことぅさんどすぅー」と挨拶に行く様子がテレビに映るんですね。(ちょっとの時間ですが。)

 

そのお事始め。いわゆる、新年の準備に入る時期です。

1年ありがとうございました、新年の準備を始めます、と師匠に挨拶をするのですね。

20日前後(23日当たりでしょうか)は稽古納め

竹

稽古納めが終わると、炉に蓋をして、畳を全て上げます。

畳屋さんに持っていって、畳表を張り替えてもらうのです。

また、畳を新しくするのと同じくして、1年で色が変わったものを全て取り替えます。

例えば、竹垣、竹ぼうき、蹲の筧(かけい)などです。それらを一気に青竹に交換するんですね。

畳も青、その他のものも青。清々しい青色と一緒に、一気に新しい年へ向かっていくように思います。

 

茶道家元、裏千家も大祓をします。12月29日、その日1日だけ、兜門が閉じられるそうです。

兜門の門扉に青笹を一枝挟んで、大祓い中ということをお知らせするそうです。

苔のケアも忘れずに!

冬支度といって、苔を守るために、松葉を敷き詰めます(敷き松葉)。

これも12月のお仕事となります。

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